INTERVIEW

タクシー乗務員:正社員

Nobuhiro Ishikawa

2010年3月入社

前職は、“24時間働くジャパニーズ・ビジネスマン”。以前から都内の地理に明るく、運転にも慣れていたことが、タクシー乗務にも役に立った。得意の語学を活かして、外国人観光客に向けたサービスにも力を入れている。

激務をこなすビジネスマンから、
タクシードライバーへ転身。

SCHEDULE

  • 11:30 出社。
    点呼・アルコールチェック、車の清掃などをして出庫。
  • 12:00 出庫。
    都心エリアへ向かう。流し営業開始。
  • 15:00 合間を見て、昼食休憩30分くらい。
    千代田区、中央区、港区を中心に流し。
  • 20:00 夕食休憩。仮眠をとることも。
    少しずつ休憩を挟みながら、朝まで流し。
  • 7:30 帰社。
    点呼・アルコールチェック、納金などを済ませて、帰宅。
INTERVIEW

多忙すぎる会社員を辞め、
未経験からタクシー業界へ。

以前は、国際会議などを手掛けるコンベンション運営会社に25年間おりました。営業職など、様々な業務に携わりましたね。主催者から請け負って、会場やスタッフ、その他諸々を手配する会社で、いつも膨大な量の業務に追われていました。残業や休日出勤もあたりまえ、徹夜も普通にこなすような激務。プレッシャーも大きく、気持ちが休まる隙もなかったんです。

このまま続けたら身体がもたなくなる、と転職を決意したのは、49歳の時です。年齢も高かったし、色々考えましたが、以前のような働き方はもうしたくなかった。家族もいますし、収入面などを考えると、正直不安もありましたね。でも、タクシーなら、新たな気持ちで一から始められる、と思ったんです。

以前から仕事でよく車の運転はしていましたし、都内の地理にもある程度明るかったこともあって、思い切って挑戦してみることにしました。会社が全額負担してくれて2週間ほど自動車学校に通って二種免許を取り、研修を受けて乗務を開始しました。

INTERVIEW

オンとオフがはっきりしている仕事。
今は、ビールが旨いです!

タクシードライバーになってからは、妻に「表情が違う」と言われて。それまではいつも、帰ってきたら“しかめっ面”で不機嫌で、でもタクシー始めたら、表情が全然変わった、と。顔色も良くなって、本当によかったと喜んでくれました。

以前は、仕事が終わって飲みに行っても、もう疲れ果てていましたね。仕事のことは考えたくない、嫌なことを忘れるために飲む、というような。でも、もう今は、全然違います。タクシーの仕事は本当に、その日が終わったら終わりで、オンとオフが実にはっきりしている。乗務が明ける度に、「ああ、今日も働いた!」と気持ちよく飲んでいます。ビールが旨くてしょうがないですよ。

INTERVIEW

“性に合ったやりかた”で働ける
自由度の高さも、やりがいに。

今は、千代田区、中央区、港区という都心3区を中心に走りながら、お客様をお乗せしています。駅に付けて順番を待つという方法もあるんですけど、私は、自分でガンガン走って、お客様をどんどんゲットしてというやり方です。戦略的にそのほうがいいと判断しているというよりも、待っているのが苦手なタチ。会社は、どこでどんな風に営業するかは、各ドライバーに任せてくれているので、自分なりに工夫しながら自由に働かせてもらっています。

タクシーは個人事業主に近いといわれます。確かに、頑張れば頑張った分だけ、逆にやらなかったらその分、ダイレクトに自分に返ってくる。シビアだと思います。でも、それをポジティブに考えて、売り上げについても自分で考えて計画を立てる。人それぞれ、方法は色々あると思います。自分に合ったやり方、自分なりのペースで仕事ができるので、やりがいも満足感も大きいですよ。

INTERVIEW

東京観光の思い出にプラス。
今は、中国語を勉強中。

何十年も前ですが、英語とフランス語は学生時代に勉強していたんです。以前、フランスから来ていたお客様が乗車された時、お話しする機会があって。東京で、フランス語を話すタクシーの運転手がいたのかって、すごく驚かれました。話が弾んで、とても喜んでいただけたので、私も嬉しかったですね。

ほんの5分10分でも、お客様の話されている言語で会話ができると喜ばれますし、私も楽しいんです。今は中国語にも挑戦中。会社に中国語が話せるスタッフもおりますので、ちょっとした「中国語講座」をひらいて皆で勉強したり、個人的に会話を教えてもらったりしています。

ただ移動するだけではなく、お客様の東京の思い出に少しでもプラスになるようなサービスを提供できればいいな、と思って今も勉強中ですね。

一覧へ戻る